今宿東公園の湧水

[ 湧水 ] 白根不動白糸の滝から徒歩15分くらい。今宿東公園に湧水があります。

「ふるさと尾根道緑道」に隣接した広大な緑地を利用した今宿東公園。尾根と尾根に挟まれた湿地帯。ここもかつては「谷戸」だったのでしょう。湧水は横浜市の浄水場へと流れ込みます。

横浜市の丘陵は、東京都の多摩川北岸の丘陵に比較して起伏に富んでいるようです。
縄文海進により関東の谷戸は削られ、その起伏はゆるやかになったそうですが、多摩川と相模川に挟まれたこの丘陵は多摩川岸に比べ標高が高かったのでしょう。

開発され住宅地となった場所ではありますが、首都圏においては比較的発展がゆるやかだったせいか、わずかではあっても緑地は残り、湧水は滅失することなく湧水の流れはその整列さはともかくとして現存しています。
湧水が枯渇せず、その湧き出た水が流れが残っていること。貴重な存在でしょう。

東京都市部では、湧水は邪魔者扱いされ埋められました。千葉県西部では、高度成長期の極みの中での急激な乱開発で小川は跡形もなく消えてしまった場所もあります。

ここでも近隣住民の方々の中には湧水を要らないものと思っている人もいるでしょう。

小川があった場所に川の跡だけが残っている場所から高層マンションを眺めていると、「文明が進めば進むほど人は野蛮になっていく」という言葉が空しく思考の片隅を過ぎります。

淡交社

アクセス

場所：神奈川県横浜市旭区今宿東
相鉄線「鶴ヶ峰駅」、相鉄バス「鶴中入口」下車徒歩10分

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